なんか昨日、一昨日からの流れがあるので、偽装離婚について書きます。
まずこの言葉、何を思い浮かべるでしょうか。
まあそんなことを考えなくても生きていける方がほとんどなので、愚問かとは思いますが、
だいたいは、借金で多重債務となり、家族が連帯保証人になってない場合、余計な煩わしさから避けたいためにするものだと思います。
連帯保証人になっていなければ別に債務自体関係ないのですが、家に来られたり精神的に嫌な非日常を避けるということだと思います。
生活連帯債務とかいう言葉なんかもありますが、現実的にはまず負うことはありません。
ある程度、腹の据わった方々は、また違う意味で用意周到に偽装離婚します。
自己破産のときに持家や資産を守るためです。
母子家庭の助成金ももらえたり、なんだか細かいメリットもあるようです(脱法の域に入ってるとは思いますが)。
ただ、この自己破産時のスキームも実際には協力的な第三者の不動産屋なんかとちゃんと話し合い、神経細やかな実務をこなさなければ、資産隠匿は違法なわけですから、裁判所嘱託の調査が入ってすぐに過去に遡られ、無意味になります。
ここら辺は偽装離婚とは少し関係ないので、またの機会とします。
私の知人が、以前、全く違う理由で偽装離婚をしました。
ものすごく稀な例だと思っています。
ケースというよりは、その偽装離婚が成り立った夫婦の関係性が稀だという意味です。
私の知人は、他の女性にのめり込んでいました。
そっちで子供ができ(妊娠)、本妻とはうまく言ってるものの特に干渉もなし、子供は2人でもうすぐ小学生、波風もないけど刺激もない、そんな感じでした。
当時の彼いわく、その愛人女性は彼の今までの人生の中で一番タイプだとか言っていました。
ただ、彼女はバツ1で、小学生高学年の子供がいて、あまり仲良くできないことを愚痴っていました。
また、その愛人女性は35歳で、できた子供をあきらめる気もないだろうし、それを無理に堕ろせとは言えないという主体的ではない意見を言っていました。
私は言います。
そりゃぁそんな通り一遍な考えじゃ、何も決まらないよね。
まあ、本妻の方に子供がいるんだから、どっちがどうって簡単に決めたら、子供には嫌な記憶が残るよ。
わかってるんだろうけど、わかってないんじゃない?
ちゃんと向き合わないと!
自分がどうしたいじゃなくて、周りにも受け入れられる可能性のあるスジを通さないと無理でしょ。
私は正論ながらもそういい続けていました。
愛人女性と私が代わりに話し合ってもいいとも言っていました。
こういうときは理性で話し合うべきだからです。
その愛人女性もつらい局面に置かれてはいるものの、その視点だけではやはり本妻とその子供2人が消去されていて、愛人女性も無関係ではなく、そこを考えるべきだと思ったからです。
彼はどっちつかずで、家庭は守り、愛人の子供は避けたいと言ってみたり、別に結婚せずに新しい子供も育てればいいんでしょと言ってみたり、どっちとも籍を入れてなければいいんでしょと言ってみたり・・・
ラジバンダリ ![]()
彼は日が経つにつれ、だんだんと自暴自棄、不安定を醸し出し、顔色悪い鬱の顔になっていきました。
しばらく事態は変わらず、愛人女性妊娠6ヶ月目になりました。
彼は、何を血迷ったか、やっぱ堕ろしてもらう、この月でも大丈夫な病院知らないかなどと、ぬかしてきました。
いや、あるんだろうけど、何をそんなに思いつめてんの? もう生んでもらうしかないでしょ。
そんな自分視点オンリーの解決じゃ恨まれるよ!
だいたいこっちで決めた通りにはならんでしょ。認知だって大事だし。
愛人とは幸せにやってけそうにないってことはわかるけど・・・今度生まれる子供がいなけりゃって思ってるでしょ?
本妻に話したの?この件。
話すはずないじゃん。
そこで私が提案したのが偽装離婚です(汗)
そのときは、私も半信半疑の苦肉の策だったのです。
ただ、ちゃんと理屈と絵はありました。
本妻に話しなよ、いつか子供に理解できる部分を作るため、愛人に恨みを買わないため、罪のない新しい子供のため。
愛人とは子供が生まれてしばらくして離婚すればよいでしょ。
彼には納得がいかないようでしたが、その後すぐに本妻と話したようです。
そして、さんざん言われ、子供のためになら偽装離婚してやってもいいと言われたそうです。
しかし、ここからまた一悶着が出てきました。
愛人女性の子供の父親が、実は今まで刑務所に入っていて、最近出てきたというのです。
やくざの組員で、出てきてお金がないので、この件でお金儲けしようと出張ってくるだろうと愛人女性が言ってると。
あのときは、本当にすぐに電話がかかってきました。
私も一緒だったので、いつも携帯しているボイレコと携帯電話用の録音イヤホンを渡しました。
とりあえず一回会おう、何らか形をつけてもらうから考えてこい、そんな内容でした。
来なきゃ自宅に行って子供にばらすなどとも言っていました。
口調は三下のチンピラ、似非関西弁という感じでした。
数日後。人目の多いところでってことで彼を一人で行かせました。
向こうも一人だったようです。
ファミレスで水をかけられ、大声でなじられ、服と髪をつかまれたそうです。
そして、200万を数日内にと言ったそうです。
私はすぐに警察を考えましたが、彼は違いました。
払う、それで一つスジが通せるんじゃないかな、そう言っていました。
どうも相手のヤクザは、その愛人女性とこれからも一緒にいたいようです。刑務所に入ることによって離婚になったという経緯も初めて聞きました。
一方、愛人女性は、終始、「私は前の旦那からもどっちからも被害者なのよ!」と言ってきています。
早く籍入れてくれないと奥さんと直談判しに行くとも言ってきていました。
私の知人にとっても私にとっても決断の時期でした。
私の知人のこととはいえ、打ち合わせのように二人できちんと話し合い、決めました。
200万は払う、ただそれ以上はこっちも牙をむく、愛人女性とも本妻とも籍を入れない、つまり本妻とは籍を抜く、どっちの子供も平等に面倒を見る、万一を考えて、わかるかどうかは別として本妻の子供にもこの話をする。
最低限、子供たちのせいで離婚するわけではないことを、はっきり伝えておく。
そして、愛人女性との交際は続けない、ただお腹が大きくなってないので、念のため生む頃に何らか確認する。
もう何年も前の話です。
今では彼も雨降って地固まったかのように、安定した家庭生活と妻子からの理解を得ているようです。
実際に離婚して、2年くらいを離婚したまま何も変わらず同居で過ごしたのです。
その後、ご両親の認知介護の問題などが出てきたり、子供二人の学校への配慮などをきっかけに再婚しました。
その後何回か、先のヤクザからは連絡が入ったようですが、徹底して無視しました。
そして、風の噂で子供が流れた(死産)だったことを聞きました。
私達は、きちんと裏を取った上で、彼女に会わずして、こちらはこちらで供養を行いました。
彼のような過ちをしないには越したことがないと思います。
それがいいことか悪いことか、幼い頃教わった教科書や、法律や、モラルでは決められているでしょう。特に性善説の日本では。
私はそうは単純に善悪でものを判断できません。人間同士のトラブルや感情の行き違いは一つの尺度で図れないと思うからです。もちろん、そういった韻を含んだ故事成語などには多くを感じます。
何かをしてしまったとき、起こったとき、それが自分の予測に負えなかったものであるならば、
過ちだからと認識して蓋をするだけではなく、
つらい悲しい「やってしまった感」で自分を支配させるだけではなく、
生きていく先を見て、
少し未来の自分が生きやすくなるように、
乗り越えることができればまた違う見え方がすると信じる強さをもって、
そのときの苦しい局面に向かってほしいと思います。